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クリニック開業と電子カルテ
~判断のポイント3つ~

開業準備で機器選定を進める中で、選択肢が非常に多いものの一つに「電子カルテ」が挙げられます。

操作感はデモで分かるとして、ここではそれ以外の判断のポイントについてまとめてみたいと思います。

一度導入してしまうと中々変更は難しいので、開業前に10年20年先を見据えて検討しましょう。

そもそも電子カルテを導入すべきか

都市部であれば新規開業するクリニックはほぼ電子カルテを導入している印象です。

当事務所でも電子カルテは導入メリットがデメリットを上回ると考えております。

一般論的ではありますが、メリットとデメリットを以下に記します。

 

1.メリット

(1)待ち時間対策になる

受付時の「カルテを探す手間」と、会計時の「カルテを基に診療報酬を算定する手間」がなくなります。

特に「探す手間」は、年を追うごとに(患者数に応じて)増加していきます。

会計の手間についても、算定する診療行為が電子カルテからレセコンに自動で飛んでくるので、全体をチェックして即会計にできる分、時間は短縮できます。

 

(2)医事担当者に求められる経験値が比較的少なくて済む

上述の通り、算定する診療行為は電子カルテから飛んでくるので、紙カルテから算定するのと比較して少ない専門知識でも対応が可能となります。

医事担当者の募集はある程度確保できるのですが、経験者については引く手あまたとなります。

結果、未経験者を教育せざるを得ないケースも想定すると、医事担当者の職人芸的な部分は可能な限り排除する方が良いと考えます。

余談ですが、紙カルテの「達筆すぎる文字」を解読するという職人芸も電子カルテなら不要となります。

 

(3)保管スペースを大幅に削減できる

電子カルテを導入しても保管すべき書類は発生しますが、紙カルテと比較すると劇的に保管スペースは削減できます。

紙カルテだと、厚さも数も年々増えてくるので、当初予定した保管場所が足りなくなるといった事態も想定されます。

限りあるスペースを保管場所に使うより、患者にメリットのある使い方をする方が合理的といえます。

 

2.デメリット

(1)習熟度によっては医師側での負担が増える

近年では電子カルテの導入施設は増えているものの、やはり苦手な方は一定数いると思います。

習熟度が極端に低い状態で電子カルテを導入すると、診療に必要以上に時間がかかってしまうなどのデメリットが生じます。

 

(2)ネットワーク構築費用・保守料が必要となる

PC本体だけではなく、サーバ、ネットワークの構築が必要となります。

これらは、電子カルテのメーカーが提案し構築してくれますが、一般的には数百万円単位の初期投資が必要となります。

保守料も毎年必要となり、老朽化した場合には買い替えも必要となります。

 

(3)セキュリティリスクが生じる

サーバが故障したり、コンピューターウィルスに感染するなどのリスクが発生します。

これらも電子カルテのメーカーに連絡すれば対応してくれる場合が殆どですが、その間の診療には大きな影響が生じます。

電子カルテが使用できない場合の手順などをあらかじめ決めておかないと、臨時休診せざるを得ず、患者にも負担をかけることになってしまいます。

クラウド型についてどう考えるか

電子カルテを導入する場合、操作感以外で最も重要なのは「ネットワーク構成」ではないかと思います。

特に、近年伸長著しい「クラウド型」について一度は検討されるかもしれません。

会計・税務の観点からは処理方法が異なるだけなのでどちらが良いということはありません。

ただ、経営の観点からはクラウド型のメリットはデメリットを上回る印象です。

こちらも、主要なメリットとデメリットについて以下に記します。

 

1.メリット

(1)初期費用が掛からない

資金的に一番厳しい開業直前の投資額を減らすことができます。

限られた設備投資額を医療機器など患者にメリットのあるものに充当する事ができます。

 

(2)端末及びネットワーク構築費用を削減できる

クラウド型の電子カルテを使用しない場合、院内のみの閉鎖的なネットワークを構築する事になります。

一方、インターネットにつながる端末は別に確保することになり、その分の端末とネットワークが追加で必要となります。

クラウド型であれば、電子カルテ端末は当然ながらインターネットにアクセスできるので、上記の費用を削減する事ができます。

 

(3)業務効率が改善する

分からない事はなんでもGoogle先生に聞けば解決する昨今です。

医事担当者が必要な算定上の情報、看護職員が知りたい紹介医療機関の候補など、不明点が生じたときに一番役に立つのは「インターネットにつながる端末」です。

クラウド型電子カルテを導入した場合、おのずとインターネットにつながる端末の台数はそうでない場合と比較して増加します。

更に、近年では総合病院などでオンライン検査・画像診断予約のシステムを導入する施設が増えてきております。

紹介患者の予約をオンラインで取る場合なども、クラウド型電子カルテを導入している方が便利となります。

 

2.デメリット

(1)トータルでは費用が増加する場合が多い

サーバやソフトウェアをレンタルするイメージなので、取得する場合と比較し割高に設定される場合が多いです。

レンタルしているので当然と言えば当然ですが、費用面ではデメリットとなることは事実です。

 

(2)操作の際のリアクションが悪い

クラウド型では通信速度によって操作スピードが制限されます。

近年では通信容量も増え、クラウド型の電子カルテも使用しやすくなっていますが、やはり院内ネットワークと比較するとリアクションが悪いと感じる場合が多いと思います。

導入にあたっては本番環境に近い形でデモを行い、リアクションが許容範囲内かどうかについて確認しておく必要があります。

 

(3)予測不能のセキュリティリスクが増加する

電子カルテの情報が院外にあるので、一時的な接続不良など予測不能なリスクは増加します。

ただ、サーバのダウンといったリスクはほぼなくなるので、この辺はメリット・デメリット双方がある印象です。

大事な情報を「院内で厳重に管理する」という時代から、「クラウド上に置いておく」という時代に変わってきているのかも知れません。

なお、当事務所で使用している会計ソフトもクラウド型のものとなります(大事な情報はクラウド上に置いておく派です)。

比較検討の方法について

最後に比較検討の方法です。

まず、心の中で機種を決めていたとしても、複数メーカーから見積もりを取得しましょう。

単独業者と価格交渉するよりも合い見積もりの方が業者にとっては価格低下圧力となります(業者は嫌がりますが)。

また、価格の考え方ですが初期投資、保守費用、バージョンアップ費用、更新費用などを含めたライフサイクルコストで検討しましょう。

会計上の耐用年数はサーバ8年、端末4年ですが、実際の耐用年数に近い5年~7年程度で比較すると良いと思います。

比較資料については、各メーカーに要望を伝えればそれに近い形で見積りを提示してくれるはずです。

投資判断は費用対効果なので、費用を横並びにしたうえで操作感などの「効果」面を含めて業者選定をしましょう。

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